内視鏡検査は何歳から受けると良いのか
年齢を重ねてくると、そろそろ内視鏡検査を受けた方が良いのでは?と検討し始める方もいるかもしれません。内視鏡検査は、おおよそ何歳くらいから受けると良いのでしょうか。今回は気になる検査を受けるにあたっての年齢についてお話ししていきます。
初めての内視鏡検査は、20代後半が理想
最初の内視鏡検査を受ける目安の年齢としては、30歳くらいまでが理想とされています。もし可能であれば、20代後半で受けることが理想です。「遅くとも30歳までには受ける」と考えておきましょう。30歳だと世間ではまだまだ若者のカテゴリーに属する年頃で、自らすすんで内視鏡検査を受ける人は少ないかもしれません。しかし、なぜ30歳までに受けてほしいのかというと、体内に日本人に多い胃がんの原因になる「ピロリ菌」がいるかどうかを検査するためです。ピロリ菌の有無により、その人が胃がんにかかりやすいか、そうでないかがわかるでしょう。万が一、体内にピロリ菌がいても若い年齢で適切な除菌治療を行うことで、悪影響がほぼ出ずに終わります。
年齢とともに除菌治療における胃がん抑制効果は下がっていく
ピロリ菌に感染するタイミングとしては、5歳までと言われています。そして20代までに除菌治療をした場合は、なんと99.9%胃がんを抑制する効果があるようです。49歳の場合は92%、59歳のまでは76%と年齢を重ねるごとに抑制する効果は低くなっていくでしょう(日本赤十字社医学総会にて掲載された論文より)。必ずしも30歳までに内視鏡検査を受けなければ手遅れになる……というわけではありませんが、できるだけ早いうちに自分はピロリ菌に感染しているかどうかを知り、除菌治療を受けることが大切です。